2011年3月27日日曜日

放射性物質の拡散予測結果

 福島第一原発から半径20~30キロ・メートル圏内の自治体に対し、政府が住民の自主避難を促すよう求めた背景には、原子力安全委員会が23日に公表した放射性物質の拡散予測結果がある。

 「SPEEDI(スピーディ)」と呼ばれる予測システムはずっと屋外にいた場合を想定。同じ福島第一原発の30キロ・メートル圏内でも、地域によって被 曝(ひばく)量が大きく異なり、30キロ・メートル圏外でも非常に高い地域があることを示した。放射性物質の広がりは地形や風向きに大きく左右される。安 全委の班目(まだらめ)春樹委員長は23日の記者会見で、「スピーディの予測結果から、ある程度、放射性物質の拡散の傾向が見て取れる。同心円状に避難範 囲を決めているが、そろそろきめ細かく設定し直す時期に来ている」と語った。

 実際、福島県が観測した大気中の放射線量の結果から、15日から24日午後4時までずっと屋外にいた場合の被曝量を計算すると、同原発から北に約24キ ロ・メートル離れた南相馬市では620マイクロ・シーベルトなのに、北西約40キロ・メートルの飯舘村では4000マイクロ・シーベルトで、1年間に日本 人が自然から受ける1500マイクロ・シーベルトを大きく上回る。こうした結果は、スピーディの予測とも一致する。

 東京女子大の広瀬弘忠教授(災害・リスク心理学)によると、放射線量が特定の観測地点だけ高くなる現象は、チェルノブイリ原発事故の際もみられた。広瀬 教授は「政府は予測結果をもっと早く公表し、避難区域の設定に生かすべきだった。避難の範囲を同心円で設定し、徐々に広げていったのは科学的な根拠に乏し い」と語る。

正しい情報って大切ですよね。
風も吹けば、雨も降るわけで、発表する人も、専門性をちゃんと発揮してほしいですよ。

危機管理どうなっているのでしょうか?

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